私の留学体験

ミリ先生が前回ホームステイの経験を書いていたので私も1つ。

私の場合は高校2年生、17歳の時に10カ月間、アメリカはオクラホマ州のホストファミリーのお宅にホームステイをしながら現地の学校に通いました。私の場合はホストファミリーとは全く問題なく大変楽しく過ごさせてもらったのですが、10カ月の滞在期間のうち半分以上はとにかく私の英語が本当に一握りの人以外には通じませんでした。私のステイした町はオクラホマ州の中でも非常に小さい町、というか人口が1500人程なのでほとんど村のような所で日本人どころかアジア人が全くいない場所だったので、とにかく私の日本人なまりの英語がホストマザーと親友1人以外には全く通じませんでした。しかしそんな状態でも毎日授業は7時間あり、授業はホストマザーと親友に助けてもらってなんとか宿題などもこなしていました。

ある日家庭科の授業中に「来週のいついつにテストをします」と言われたので、どのように勉強したら良いのか分からない私は仕方がないのでそれまでに配られたプリントを全部丸暗記しました。私は日本にいた時もどのように勉強したらいいか分からない教科は丸暗記していたのです。でももちろん単語や文章を丸暗記するだけで、内容自体はあまり分かっていません。そのような勉強の仕方で次の週テストを受けたら、テストはかなりプリントのままで、プリントを丸暗記した私のテスト結果はかなり良かったのです。具体的に何点だったかは覚えていないのですが、確か90点以上だったと思います。そしたらそのテストを返す時に先生が「詠子は英語が全然分からないのに90点以上もとれるなんておかしいわねえ」といったような、カンニングをしたのではないかというニュアンスのことを言ったのです。今だったら言いたいことはたくさんありますが、当時は先生の言っていることがなんとなく分かっても、私は自分が言いたいことを言えなかったので(というより言っても通じない・・・)、そんなことを言われても私は何も言えませんでした。本当は「私はもらったプリントを全て丸暗記したんです。カンニングなんかしてません」と言いたかったのですが、何か言っても通じないことが分かっていたので、私は黙っていました。でも本当に悔しかった。その先生は別に悪い先生という訳ではなく、私はとにかく最初の半年以上は授業で殆どしゃべらなかったので(というかしゃべっても通じないのです!)、全く英語が分からないのだと思われていたのでしょう。確かにそんなに英語が分からない(と思われている)生徒がテストで良い点数を取ったらカンニングをしたのでは?と思われても仕方ないですね。もちろん先生なら他の生徒の前でそんなことを口に出すべきではないですが。ミリ先生ではないですが、私もホストファミリーの家に帰って1人で泣いたと思います。悲しいのではなくて、何も言えない自分が悔しかったのです。不思議と先生に対する怒りみたいなものはありませんでした。でも「絶対しゃべれるようになってやる」とその時強く思いました。

中学生や高校生ぐらいで家族とは離れて海外に行く子達は皆こういった経験をして強くなっていくのでしょうね。自分の力で何とかしなくてはならないので、きっと親から離れているという状態がいいのだと思います。長期間海外で生活するというのは楽しいことばかりではないでしょうが、それでもその後の大変良い糧になるはずです。

Eiko

Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です