現在地が出発点

もう10年以上前の話ですが、大学院に通い始めたばかりの1学期目に私はスペイン語の授業を取りました。50分間、月曜日から金曜日まで毎日授業があるクラスでした。当時はカリフォルニアに住んでいたのですが、カリフォルニアにはヒスパニック系の人がとても多くスペイン語を目にすることも耳にすることも多いので、高校生でも外国語の授業でスペイン語を取る人は多くいます。そのためかそのクラスを取っている13人ぐらいの生徒のうち、スペイン語を初めて勉強するというのは私だけでした。最初の授業の時から他の生徒は先生の話すスペイン語も理解できていたみたいだし、皆多少は喋れており、1から10までスペイン語で数えられないようの初心者は完全に私だけでした。私は日本の大学で も第2外国語を履修する前に中退してしまっていたので、英語以外の外国語を勉強するのも初めてでした。最初の授業でそれぞれ自己紹介のような形で自分の話をしたのですが、他の人の自己紹介を聞いていて 「そっか、本当に何も知らないのは私だけなんだな。大丈夫かな・・・」 とちょっと不安に思ったのを覚えています。

初日からとにかく他の人との差があり過ぎなスタートだったので、毎日どんどん進んでいってしまう授業に着いていくのは大変でしたが、初日に感じた不安感に反してこのクラスは私にとって今までで一番プレッシャーのない授業でした。先にも書いたようにそれまで外国語の授業と言えば私にとっては英語の授業だったのですが、「高校生の時1年アメリカにいた」 だとか、「アメリカの大学を出た」 だとかそういう経験をしていると自分の中で 「この程度分からないとまずいのではないか」 という、分からない事に対する否定的な感情が自身の中にあり、英語に対するある種のプレッシャーが常に私の中にあった気がします。

でもこのスペイン語のクラスで私は自他共に認める 「スペイン語を何も知らない人」 だったので、答えが間違っていようが、先生に指されて答えられなかろうが、「仕方ないよね。だって初めてだもの」 と自分自身が思えたので (クラスメイトもきっとそう思っていたことでしょう) それまで英語のクラスで多少はあったプレッシャーのようなものがここでは一切ありませんでした。このようにスペイン語を学ぶことに関する否定的な感情が一切なく授業を受けたからか、このクラスで私はかなり色々と学びそして吸収することができました。今から思えばプレッシャーや否定的な感情なしで何かに臨むと、私の場合はリラックスして、そしてある程度自分のペースで物事を進めることが出来、結果いろいろと吸収できるようです。でもきっとこれは多くの人に当てはまるのではないかと思います。

「中学・高校と6年間も英語をやったのに (大学で英語の勉強をした人はそれ以上)、なんで 『 もう一度言ってもらえますか?』 程度も言えないのだろう・・・」 という否定的な感情を多くの日本人が持っていると私は思います。そしてそれが 「間違えたら恥ずかしいから何も言えない」 という結果に繋がっているのでしょう。でも何かを成し遂げようとする時このような否定的な感情があるとそれらはそのプロセスにおいてブレーキのような役割をしてしまうのではないでしょうか。こういう時は 「私は8年間英語を学校で勉強してきたけど、この程度。それでもやっぱりここから少しでも喋れるようになりたい!」 というポジティブな思いに変えて再度英語の学習に取り組むことが出来れば、リラックスして学習を続けることができるのではないかと思います

Eiko

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