ヨーロッパの街角から

ロンドン北にあるセントパンクラス駅(St. Pancras Station)からユーロスターで、たった2時間半位でパリやブリュッセルに行けます。私の学生時代には、パリに行くのにドーバー海峡を渡るフェリーで一晩かけていましたから、本当に便利になったものです。

パンクラス駅にはおしゃれな店やカフェが並び、インターナショナルな旅行者や地元の利用者たちでとても活気に満ちています。駅に隣接するセントパンクラスホテルはビクトリア時代の建物で、その重厚な趣と近代的なインテリアが調和していて、駅の喧騒とは対照的にゆったりと時間が流れています。またその隣にはマルクスが『資本論』を書いたという大英図書館があり、イギリスのすべての本がここの地下に眠っています。
さてパンクラス駅の中央にはベンチが並び、そして古いピアノが2台、それぞれ少し離れたところに置いてあります。ピアノの上には、小さなカードが。
Thank you for playing this piano.

そう、誰が弾いてもいいのです。小さな子供も、下手な人も、まるでプロのように上手な人も。そしてピアノのまわりでは、ベンチに腰掛けて、立ち止まって、ピアノのまわりに集まって、人々がピアノの音色を楽しんでいます。

ある日パンクラス駅を歩いていると、透明感のある美しいピアノの調べが聞こえてきました。ひとりのアジア系サラリーマンが静かにピアノを弾いています。まるで海や草原にいるようで思わず聴きいってしまいました。曲が終わり、彼の手が止まった時、「失礼ですが、なんという曲ですか?」と尋ねると、イルマの“River flows in you” だと教えてくれました。

ロンドンやパリでは地下鉄でもギターやバイオリンなどの演奏や歌っている人たちがいますが、彼らはオーディションを合格したセミプロの音楽家たちです。ストラスブールやベルギーのブルージュという小さな街、ベルリンなどヨーロッパの街でもよくbuskers(バスカーズ)と呼ばれる路上音楽家たちの演奏や歌が聞こえてきました。町並みの美しさだけでなく、芸術が人々の生活の一部になっていて、そこにヨーロッパ文化の成熟さを感じます。

Harumi

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