「海外旅行に行ったら英語を話す機会なんてたくさんあるよ」 と思われる方も多いと思いますが、一概にそうとも言えません。既にある程度話せる人は例えば飛行機を待っている間に隣に座った人とおしゃべりをするだとか、バスの中で人とちょっと会話するとか、入ったレストランでウエイターさんとおしゃべりが弾むだとかそんな事もあるかもしれませんが、「私はそんなにしゃべれない!」 という人は下手するとホテル、空港、レストランで相手からの質問に答えること以外はほとんど話さないで帰国なんて話もよく聞きます。特に自分より英語が少しでも話せる人と一緒に旅行すると無意識のうちにその人に頼ってしまい、結局ほとんど話さなかった・・・ということになりがちです。
1人で旅行に行く場合はまだ 「英語を話さなければいけない時間」 が結構あると思いますが、自分より話せる誰かと行く場合は英語を話す時間を自ら確保する必要があります。日本では皆さん同じ先生と話すことが多くなると思うのでその先生の話し方やスピードなどにある程度慣れてきてしまうと思います。でも旅行中はバイトの若い子と話さなければならないかもしれないし、反対に年齢が上の人が窓口にいるということもあるかもしれないし、英語が母国語でない人もたくさんいるし、色々なバックグラウンドの、そして色々な年齢層の人と話せるとても良い機会です。そんな良いチャンスなのに、話すのがホテルの人と空港の人とウエイターさんだけではもったいないです。是非話す必要がなくても話す機会をつくってみましょう。
例えばスーパーに行くとします。で、別に自分は欲しくなかったとしても、”Excuse me. Where can I find salad dressing? (すみません。ドレッシングってどこにありますか?)” と通路にいる店員さんに聞いてみます。あなたがドレッシングを買いたいか買いたくないかはどうでもいいのです。これはただ 「OOOはどこにありますか?」 と聞き、答えを聞き取る練習なのです。できればこの質問をする前にドレッシングの場所を確認しておき、「店員さんは今いるこの場所からドレッシング置き場までをどうやって説明するのだろうか?」 と思いながら聞くと良いと思います。もしその店員さんがもう少し時間がありそうなら (忙しい時は悪いので早めに切り上げた方が良いと思いますが)、”Thank you. Oh, one more thing. Do you happen to have Band Aid? (ありがとう。あっ、あともう1つ。バンドエイドってあったりします?)” みたいにもう1つ質問をするのも良いと思います。「OOOありますか?」 のOOOに入れる単語は最初は簡単なものでも良いですが、少し慣れてきたらちょっと発音が難しいものに挑戦するのも良いと思います。もし場所がスーパーではなく洋服屋さんであれば “Does this come in different colors? (これって色違いあります?)” とか ”Do you have this in Medium? (これのMサイズあります?)” みたいに聞くのも良いですが、洋服屋さんだとちょっと買わなきゃいけない雰囲気になったりするので、お勧めはドラッグストアとかスーパーです。こういう大型店はこちらが何か聞いても後は放っておいてくれますからね。「1日に最低3ヶ所のお店で何か聞いてみよう!」 みたいに決めてがんばってやってみるだけで、とても良い練習になると思います。是非店員さんの仕事の邪魔にならない程度に色々聞いてみましょう!
Eiko